思想

なぜ、数学は苦手になるのか

数学が苦手になるのは、本当に「才能」や「努力」の問題なのでしょうか。

多くの子どもたちは、計算ができなくなったからではなく、「わからなくなった理由」がわからないまま、数学から距離を取っていきます。

その「わからない」は、どこで生まれているのでしょうか。

小さな違和感

ある生徒に、「家から学校まで1600mの道のりを20分で歩くときの速さは?」と問うと、その生徒はすぐに、「道のりが1000で時間が10だから『みはじ』に当てはめると…」と公式に当てはめようとします。

私はこの瞬間に違和感を覚えます。

意味を十分に捉えないまま、安心できる枠組みに飛び込んでしまう。

数学的思考はどこでつまずくのか

数学の学習は、公式を覚えることや、計算を練習することだと思われがちです。

公式は、すでに形として整えられています。だからこそ、扱いやすく、教えやすい。

しかし、問題をどう見るかという思考の入口は、はっきりとした形を持ちません。

何に注目するのか。
何と何が関係しているのか。
どんな見方がふさわしいのか。

その段階が十分に立ち上がらないまま、形のある公式に頼る習慣が積み重なっていくとしたら。

そこに、見えにくいつまずきが生まれているのはないでしょうか。

GRAND MATH の立場

「GRAND MATH」は、その「わからない」が生まれる地点を、思考の動きから捉え直す試みです。

計算や公式の前にある、問題をどう見るか、意味をどう立ち上げるかという入口。

教育を、教える側の論理からではなく、学ぶ側の思考の過程から捉え直す。

その立場を、「 Learning-Informed Education 」 と呼んでいます。